令和5年7月号会報「東基連」編集後記

国立競技場で行われた「ジャパンラグビーリーグワン2022‐23」決勝。「クボタスピアーズ船橋・東京ベイ」が、ディフェンディングチャンピオンである「埼玉パナソニックワイルドナイツ」に勝利し、悲願の初優勝を果たしたことは記憶に新しい。
試合は「スピアーズ」がペナルティーゴールで先制。その後も得点を重ね、9-3で前半終了。後半、12-3と得点差を広げられた「ワイルドナイツ」が連続トライで逆転。逆に12-15とリード。しかし、最後まで諦めない「スピアーズ」が、後半29分にキックパスからトライ。17-15と再逆転。そのままの点差で試合終了。テレビでの視聴だったが、緊迫感のある攻防に、まさに手に汗握る、釘付けとなる80分間だった。
ラグビー憲章に掲げられる5つのコアバリュー。「品位」「情熱」「結束」「規律」「尊重」。この5つの言葉は、選手、指導者、フアンなどラグビーに関わる全ての人々に共有してほしい価値観とされている。5つに触れる紙幅は無いが、最後に置かれた「尊重」については、「チームメイト、相手、レフリー、および、ラクビ―に関わる人々を尊重することは、最も優先すべきことである」と。自分がトライしたケース。そのトライは自分の力だけでなく、仲間の努力が結集したものだから。
ここで「最も優先すべきこと」として、関わる人々を「尊重する」ことを挙げていることに敬意を表したい。私の職場にも多くの職員がいる。立場・職名は様々であるが、それは単に業務遂行における役割分担を示したもの。「スピアーズ」と「ワイルドナイツ」の決勝の80分間。あの試合のように、的確なキックでエリアを奪い、ペナルティーゴールを成功させ、繋いだパスからトライを目指す、互いに尊重する仲間の努力が結集する我が職場でありたい。 
小太郎