1月に東基連が開催した「労務管理セミナー」。労働基準法と労働者災害補償保険法の実務に関する解説。サブテーマは「~ある日、突然、労働基準監督官が会社にやってきた~」。説明後の質疑応答が盛り上がった。二つの法律への参加者からの質問と講師の回答。見守る他の参加者から関連する質問が相次ぎ、その回答へも更なる質問が。
いつのまにか、大学のゼミのような一体感が醸成されていた。参加者の多くは総務・労務担当者。その真剣な姿勢からは、責任を担っての出席であることが伝わってくる。新たな知識を得る、知的興奮にも包まれた有意義な時間となった。
4月1日に改正施行される育児・介護休業法。子の看護休暇の適用範囲が「小学校就学始期に達するまで」から「小学校3年生修了まで」に拡大され、「入園(学)式等」も適用に。各企業・団体等では、就業規則の変更など改正法施行に対応する準備を進めていよう。これらを担当し運用する総務・労務担当者には、専門的な知識が求められる。その要望に応えようと企画された今回のセミナーであったが、好評のうちに終了。次回は3月18日に「東基連・たま研修センター(立川市)」での開催が予定されており、多くの方が参加されることを願っている。
法治国家たる日本。公平に適用される法令。その法令順守の姿勢が、社会の安定の基盤となっている。労働基準法、労働安全衛生法、労働者災害補償保険法を始めとする労働基準関連法令は、労働の現場において労使双方を守る重要な役割を担っている。そこに思いを馳せれば、総務・労務担当者の持つ使命の大きさは論を俟たない。
法令に則った社内ルール。その適正な運用。これらを担う総務・労務担当者。「菊作り 菊見る時は 陰の人」(吉川英治)の句の如く、人々の喜びを創りゆく担当者達に、心からのエールと感謝を贈る。
(小太郎)